アルツハイマー 初期症状

アルツハイマーの初期症状から予防、患者家族への接し方などの情報サイト

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2008.06.24 Tuesday

アルツハイマーとは

1905年、ドイツの病理学者アルツハイマー進行性の記憶障害をともなった痴呆患者を報告しました。

このことが、アルツハイマー病の由来です。
アルツハイマーは45〜65歳に発病する大脳の萎縮性疾患で、痴呆に伴う失語、失行、失認がみられます。

高齢になるほど、発症率は高くなるようです。
しかし、現在は18歳〜64歳の若年層でアルツハイマーにかかる人もおり、年齢を問わずかかる病気です。

アルツハイマーの初期症状は、頑固、自己中心的、人柄に繊細さがなくなるなどの軽度の人格変化、不安・抑うつ、睡眠障害、幻視妄想などです。
ごく初期の症状は本人も家族も気づかないほどの頭痛やちょっとしためまいのような、日常的によくある症状があらわれます。

やがて、不安感に駆られたり、夜眠れなくなることから、うつ病と勘違いしてしまうケースもあります。
アルツハイマーでの初期症状に気づき、早期からの対処により病状の進行を抑えることが可能です。

初期症状には、新しいことを覚えていられない物や人の名まえが出なくなる家事や仕事の段取りが悪くなる物をどこに置いたか忘れるなどがあります

家事や仕事の段取りが悪くなるとは、料理の手順を忘れたり間違える、同じ道を間違える、同じことを何度も尋ねる、駅で切符が買えないなどがあります。

現在では、初期に対応することで進行を抑えるだけでなく、本物のアルツハイマーへの移行を止めることもできるようになっています。
初期症状を見過ごさないことがこの病気では重要です。



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2008.06.24 Tuesday

アルツハイマーの原因



アルツハイマーの原因にはいくつかの説があるようです。

β(ベータ)アミロイドというタンパク質が脳内の組織に蓄積し、脳の神経細胞が死滅。
脳(特に大脳皮質)が極端に萎縮し、痴呆発症へ至るという説
があります。

βアミロイドは正常な人においても合成、分泌されていますが、酵素によって分解され蓄積しません。
しかし、加齢に伴い分解が追いつかず蓄積されることがアルツハイマーの発症につながると考えられます。

大脳皮質などにできる染みのような老人斑という繊維状の物質の増加がアルツハイマーの原因とする説があります。
しかし、老人斑はアルツハイマーでない人にも多く見つかり、短期の記憶に関わる海馬ではあまり見られません。
そのため、この説は現在疑問視する声もあります。

古くなった繊維状のタンパク質が細胞内にたまって固まった糸くずのような神経原繊維変化が原因だという説もあります。

アルツハイマーになった人の脳内神経細胞で神経原繊維変化は多く見られ、増加すると神経細胞は減ります。
しかし、老人斑と同じようにアルツハイマーでない人にも神経原繊維変化は見つかっています。

遺伝する家族性アルツハイマーでは、βアミロイドのもととなる物質であるアミロイド前駆体タンパク質(APP)遺伝子、プレセニリン1、プレセニリン2という遺伝子が、原因遺伝子であることが判っています。

APP遺伝子、プレセニリン1、プレセニリン2の変異がβアミロイドを増加させてしまいます。
そして、βアミロイドは神経細胞の中に蓄積して、アルツハイマーが発病すると考えられています。

また、神経伝達物質の異常アルミニウム、活性酵素など様々な原因因子が関係しているとも考えられます。
しかし、原因が特定されていないのでいつアルツハイマーになってもおかしくありません。

初期症状を見逃さずないようにして、初期症状が起こった段階での治療が、症状の進行を防ぐのです。

2008.06.24 Tuesday

アルツハイマーの症状の段階



アルツハイマーの症状には下記のような段階があります。

・軽度認知障害(アルツハイマーの前触れ)知的能力の低下の2〜3年前から、軽度の人格変化(頑固になる、自己中心的など)、不安・抑うつ、睡眠障害、幻視妄想などが起こります。
軽い物忘れがありますが、金銭の計算や車の運転など日常生活に支障がないため気づきにくいのです。

・アルツハイマー第一期
健忘期とも言います。
健忘症状、空間的見当識障害(道に迷う)、多動・徘徊などが認められます。
大脳皮質の全般の機能が衰え始める時期で、単なる物忘れの度を越え始める時期でもあります。

・アルツハイマー第二期
混乱期とも呼びます。
大脳皮質の萎縮が進行して初期の症状が一層深刻化し、会話が困難になってきます。

高度の知的障害、失語、失行(方法はわかるのにできない、服の着方は知っているのに着ることができないなど)、失認(目では見えているのに、見えていると認識できない)が現れます。
錐体外路症状(スムーズな体の動きが取れない)はパーキンソン病と間違われる症状も出てきます。

・アルツハイマー第三期
臥床(がしょう)期とも言われています。
高度な痴呆の末期で、寝たきりとなり、しばしば失禁、拒食・過食、反復運動、けいれんなどが起こり、ことばも失います。
身の回りのことができなくなるので生活全般において介護が必要となってきます。

高齢化のため介護に必要な期間が伸び、大きな社会問題となっています。
そのためにもアルツハイマーの初期症状を見逃さないようにすることが大切です。
アルツハイマーと診断されてから2年〜5年で感染症などにより亡くなることもあります。
初期症状で適切な治療を受けることは、あなたにもあなたの家族にも重要なことなのです。


2008.06.24 Tuesday

認知症とアルツハイマー型認知症



認知症とは、脳の知的な働きが様々な病気によって低下し、記憶や判断力に障害が起こり、日常生活に支障をきたす状態をいいます。

物忘れとは違い、体験の全てを忘れてしまうといった症状が起こってきます。
通常の老化よりも早いスピードで神経細胞が消失してしまうのが、認知症なのです。
認知症にはいくつかの原因がありますが、全体の8〜9割を占めると考えられているのは脳血管性認知症アルツハイマー型認知症なのです。

脳血管性認知症は、脳梗塞や脳出血など脳の血管に異常が起きたことによる認知症をいいます。
アルツハイマー型認知症とは一般にアルツハイマーと呼ばれているものです。
脳がなんらかの原因で萎縮して、知的低下や人格の破壊が起こる認知症のひとつのようです。

この他、認知症には脳の後ろの病気から起こるレビー小体型認知症や、脳の前の部分の病気から起こる前頭側頭型認知症などがあります。

日本は超高齢社会となり、認知症にかかっている人の数も年々増加しています。現在、85歳以上の3〜4人に1人は認知症です。

脳血管性認知症は脳梗塞などの病気にかからない生活習慣を心がけることで防げます。

アルツハイマー型認知症は、もの忘れなど初期症状で気づけば、アルツハイマーの進行や認知症への移行を防止できます。

アルツハイマーだけでなく、認知症もまた初期症状で対処すれば悪化を防げます。
おかしいと気づいたら、躊躇せず診察を受けるのが重要になります。

2008.06.24 Tuesday

アルツハイマーの治療薬


現在、アルツハイマーの症状の不眠、易怒性、幻覚、妄想などに効果があり、病気をある程度遅らせる薬があります。

初期症状での対処で深刻な事態を防げます。

アルツハイマーは、脳の神経伝達物質であるアセチルコリンの減少がみられています。

そのため、アセチルコリンを分解する酵素を阻害し、アセチルコリンを増やすドネペジル(製品名 アリセプト)という薬が日本で多くの人に使われています。

この薬は脳内のアセチルコリンの量を増加させるだけでなく、病気の進行も遅らせることが分かっています。

こうしてアルツハイマーの進行を防ぐことで、本来の天寿のまっとうできるようになってきました。
失禁や徘徊など、家族にとって苦労の多い場面の軽減も考えられます。
アルツハイマーを根本的に治す薬がないからと絶望しなくても良いのです。
初期症状が出た段階で適切な治療を受け、薬の投与によって進行を食い止められます。

ドネペジル(アリセプト)を開発した製薬会社エーザイでは、次世代のアルツハイマー治療剤「E2012」の開発に向けて動き出しています。
E2012はβ(ベータ)アミロイドの生成プロセスに着目した治療剤で、アルツハイマーの症状の改善を目指します。

アルツハイマーの原因究明のための研究は現在、世界中で行われています。
将来、アルツハイマー患者の利用しやすい貼り薬や治療薬ができることが待たれています。

2008.06.24 Tuesday

アルツハイマーの受診


アルツハイマーや認知症の専門医がいるのは多くは精神神経科神経科ですが、医療機関によっては神経内科、老年科などもあります。

「物忘れ外来」という名称で言うところもあります。
かかりつけ医がいる場合は、そこから専門医を紹介してもらうのが一番です。
専門医がどこにいるのかわからない場合には、各都道府県にある高齢者総合相談センター(シルバー110番)や保健所などに問合せて見て下さい。

受診すると最初に行われるのは問診です。
本人だけでなく、家族の人の情報も重要ですので、一緒に受診したほうがいいでしょう。

現在、医療機関ではアルツハイマーの診断の際、判断材料の一つとして改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)が一般的に使用しています。
この評価スケールはアルツハイマーだけでなく、認知症を診断するために日本で開発されたものです。
現在の自分の状況を正しく認識できているか、記憶計算力失語などの短時間での測定が可能です。

家族が症状に気づいても病院に行くのをためらう場合があります。
また、本人がかたくなに受診をこばむ事もあります。
しかし、何の対策もしていないとアルツハイマーや認知症であった場合、症状の進行を進めてしまいます。

初期症状がでたら、敷居が高いと思わずに早急に病院へ行きましょう。
本人が受診をいやがる場合は、皆受けることになっているなどと言って病院に連れて行くなどの工夫も必要です。

初期症状を逃さないことがアルツハイマーの治療では重要なのです。

2008.06.24 Tuesday

軽度認知障害の診断


アルツハイマーの診断、治療の場で現在注目されているのが軽度認知障害(MCI)のようです。

アルツハイマーの前触れである軽度認知障害(MCI)は、アルツハイマーの早期診断と早期治療の面から注目されてきています。

軽度認知障害の診断は、認知機能が正常域を越えて悪いが、認知症ではないという判断で行われます。
アルツハイマーの前触れでもある軽度認知障害という初期症状でアルツハイマーと判明すれば、その後の治療に大きく効果が出るのです。

脳血流シンチ(SPECT)という精密診断機器で、軽度認知障害の人の脳の血流を測定する検査が2002年頃から多く行われています。
脳血流シンチは体内に微量の放射性同位元素を注射して、脳の血流の様子をシンチカメラという大きなカメラで撮影します。

また、軽度認知障害の段階でのの処方も一般的になりました。
問診や記憶テストなどで軽度認知障害と認められて、脳血流シンチによりアルツハイマーの典型的な脳の血流低下が発見されるとアルツハイマーの初期と診断します。

そして、アルツハイマーの治療薬であるドネペジル(アリセプト)を早期から使用することがあります。
軽度認知障害の段階からのこの薬の服用で、アルツハイマーの抑制期間を長くする可能性があります。

アルツハイマーなどが原因の認知症を専門に診療する物忘れ外来が全国に開設されてきています。
認知症やアルツハイマーを疑う場合は、このような物忘れ外来などを早めに受診することが重要です。

初期症状での受診で軽度認知障害の可能性を含めた精密な診断を受け、病気の進行を防ぐことが可能なのです。

2008.06.24 Tuesday

アルツハイマーでの脳の変化



アルツハイマーの脳内で起こっている変化には下記のようなものがあります。

・大脳皮質の著しい萎縮(小さくなること)
アルツハイマーでは、脳全体、特に側頭葉頭頂葉萎縮します。
成人で通常1,400グラム前後の脳が、発症後10年位過ぎると800〜900グラム以下に減ってきます。

・老人斑、神経原繊維変化、神経細胞の脱落
アルツハイマーの人の脳を顕微鏡で観察すると、神経細胞と神経細胞の間にシミのような老人斑や神経細胞の中に糸くずのような神経原線維変化が発見されます。
老人斑や神経原線維変化の増加に伴って神経細胞が減ります。

・神経伝達物質の異常
神経伝達物質の異常は、アルツハイマーの発現に深く関わっているようです。
アルツハイマーは、いろいろな神経伝達物質の減少がみられています。
特に、記憶の働きに関わる神経伝達物質アセチルコリンの減少が強いことが明らかになってきました。

脳の画像診断で使用するCT・MRIでは、脳萎縮・脳溝脳室拡大など、脳の形態的な異常を発見できます。
脳血流シンチ(SPECT)・PETでは脳血流量・酸素消費量・ブドウ糖消費量など、脳の機能的な異常がわかるようになっています。
SPECT・PETは、CT・MRIで確認される形態的な異常出現前の早期発見が可能です。

現在は、脳の変化の様子を見ることができるため、アルツハイマーの早期発見が可能になりました。
初期症状に気づき、脳内の様子を知ることでアルツハイマーの進行をくい止めることができるのです。
医療の進化により、初期症状で対処できることが多くなったのです。

2008.06.24 Tuesday

アルツハイマーの画像診断 ― CTとMRI



アルツハイマーの画像診断は、解析手法の発達によって従来の除外診断鑑別診断としての検査から、発病前の診断を行う検査としてその重要性を増してきています。

また、アルツハイマーの治療薬の登場でアルツハイマーの早期診断が必要となっています。
ここでは画像診断に用いられるCTMRIについての説明をします。

・CT(コンピューター断層撮影)
X線で撮影をし、コンピューターで処理して、身体の中の様子を映像化
体を輪切りにしたような写真を撮るだけでなく、コンピューター処理によって脳や骨、臓器などの立体的な映像を撮影します。
レントゲンとは違い、検出器が体の周りを回りながら人体の輪切りの画像を撮影します。

脳の撮影によって頭の中の出血や、認知症の発生原因が脳血管性認知症アルツハイマー型認知症なのか、脳腫瘍や脳内のけがなどで精神に変調をきたしているのか、といったことの確認することができます。

・MRI(磁気共鳴画像検査)
強い磁石の力を借り、生体を構成する原子のうち最も多く存在する水素原子から信号を取り出し、それを画像化する検査。
脳の萎縮など、アルツハイマーに特有の所見の有無を調べます。
放射線被曝が全く無く、安全です。
信号を取り出すときの条件を変えたり造影剤を用いて様々な性質の画像が得ることができ、あらゆる角度で断層撮影が可能なのでそれらを組み合わせ、全身のどの部位でも詳しい撮影・診断が可能です。

最近では、機械の性能が格段に良くなり、これまで長くかかって難点だった撮影時間も、短くなっています。
心臓ペースメーカーや人工内耳を装着している人などはこの検査を受けられない場合があります。
また、狭いトンネルのようなところに入るので閉所恐怖症の人に不向きでしょう。

アルツハイマーは初期症状に気づき対処することで進行を止めたり、遅らせたりできるようになっています。
初期症状に気づいたら、きちんと診察や診断を受けるように心がけましょう。

2008.06.24 Tuesday

アルツハイマーの画像診断 ― PET

CTが開発されて体の横断断層像が得られるようになり、画像診断の重要性は飛躍的に増えました。
さらにMRIが開発されて、現在、様々な病気の診断に広く利用されるようになっています。

これらの画像診断装置は、病変の形態を画像化することができますが、逆にいえば、形態的な変化がないと病気を診断できないのです。
一般には、機能的な変化の方が形学的な変化よりも先に引き起こされると考えています。

PET局所の機能情報を画像化することにより、従来の画像診断装置で発見できなかった病気を、より早期に診断することができます。このため、CTやMRIで異常が見つからない場合でも、PETでアルツハイマーがわかることもあります。

PET(ポジトロン断層撮影法)全身を一度に検査できるため、全身のガンの探索ができると話題になっている検査方法なのです。
PETはガンの検査だけでなく、アルツハイマーや他の認知症の早期診断やパーキンソン病の診断、高次脳機能障害の診断にも使用されています。

また、がんの検査のためPETを受けた人の中に、偶然、早期のアルツハイマーが見つかることもあります。
PETでの検査では、ポジトロン(陽電子)を放出する薬を静脈から注射したり、呼吸させたりして体内に吸収させて、薬が心臓や脳などに集まる様子を撮影します。

脳を画像化して血流の状態などを明らかにし、脳の活動状況を観察できます。アルツハイマーの重症度だけでなく、数年後のアルツハイマーの重症度のある程度の予測も可能なようです。

PETは細胞の働き具合を知る検査なので、具体的な場所がわからないという欠点もあります。
CTやMRIなども含め、多角的に検査結果を見て判断することが必要です。

このように高機能な検査ができるようになり、初期症状での検査はより大切な時代になっています。
初期症状でアルツハイマーに気づき対処すれば、大切な命を守ることができるのです。